結婚相談所 / 入会から退会までを契約で追う

結婚相談所の流れ——各段階で「契約上なに」が起きているか

広告約6,800字 / 読了11分 / 2026-08-05 現在 / 編集部

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調べたこと
  • ゼクシィ縁結びエージェントの会員規約の原文(条番号つき。2026年8月4日取得)
  • ツヴァイの休会制度の公表条件(同日)
  • 特定商取引法および同施行令の条文(e-Gov法令APIの原文XML)
  • 「結婚相談所 流れ」の検索結果8枠が、それぞれ誰のサイトか(同日)
調べていないこと
  • 入会・面談・お見合いの一次体験(編集部は経験していません)
  • 規約を公開していない会社の休会条件(後述のとおり大半が非公開)
  • 担当者の対応やサポートの質

「結婚相談所の流れ」で出てくる図は、どれもよく似ています。資料請求 → 面談 → 入会 → お見合い → 交際 → 成婚。サービスとしての流れは、それで合っています。 ただ、同じ矢印の下で、契約はまったく別の動き方をしています。

止められる期間が閉じる日があり、違約金の上限が切り替わる線があり、申請しそこねると1か月ぶん多く払う締切がある。どれも、あの図には描かれていません。

8
契約書面を受け取った日から
無条件でやめられる期間
法48条1項
3→2
サービス開始をまたぐと
違約金の上限が切り替わる
法49条2項
20
休会の申請期限(前月の)
調べた2社とも同じ日
各社の規約

先に前提を1つ。ここで挙げる条文が働くのは、契約の期間が2月を超え、かつ金額が5万円を超える場合です(法41条1項1号、施行令24条)。短期・低額のプランは、この章の外に出ます。

01この検索結果は、誰が書いたもので埋まっているか

2026年8月4日、「結婚相談所 流れ」の検索結果の上位8枠を、1つずつ開いて運営者を確認しました。

運営しているのは誰か件数
1結婚相談所そのもの、またはその連盟6
2質問投稿サイト1
3個人の投稿1

(2026年8月4日、編集部が各URLを開いて分類。この1回の取得での事実です。 検索結果は人と時期で変わります)

相談所が書く「流れ」は、入会後のサービスの説明として正確です。ただ、そこに「この時点でやめると、いくら残るのか」を書く動機はありません。 同じ構造はトラブルの記事離婚率の記事でも見ています。この検索語では、それが3件目でした。

サービスの流れと、契約の流れは、同じ矢印の上を別の速さで進みます。

02資料請求 —— まだ契約は始まっていない

Webのフォームから請求して届く資料は、法律が定める書面ではありません。 特定商取引法が交付を義務づけている「概要書面」は、契約を結ぼうとする段階で渡されるものです(法42条1項)。パンフレットはその前段にある広告物で、別のものです。

この段階で効いている条文は1つだけ。誇大広告等の禁止(法43条)です。著しく事実と違う表示、著しく優良・有利だと誤認させる表示を禁じています。「著しく」がどこからかは、条文には書かれていません。

請求したあとに来る電話に、どの条文が働くのか(そして働かないのか)は、別の記事で条文から切り分けました。

結婚相談所の資料請求のあとに何が起きるか——法律と送客の仕組みから

03面談 —— ここから条文が働き始める

無料カウンセリングや初回面談の席は、法律の言葉では勧誘の場です。ここから、事業者の側に禁止事項がかかります。

条文禁じていること
法44条1項事実でないことを告げる(対象は8号まで列挙。三号=支払う金銭の額六号=解除に関する事項を含む)
法44条2項故意に事実を告げない
法44条3項威迫して困惑させる

会員数も、料金の総額も、やめ方も、ここで聞いたことが違えば条文の話になります。 逆に言えば、聞かなかったことは記録に残りません。面談で確かめる質問は、選び方の記事成婚率の記事にまとめてあります。

なお、この段階ではまだ1円も払う義務は生じていません。 契約はまだ結ばれていないからです。

04契約 —— 2枚の書面と、8日の起点

ここが、この記事でいちばん重要な段です。渡される書面は2枚あります。

書面いつ条文
概要書面契約を結ぼうとするとき(契約前)法42条1項
契約書面契約を結んだとき、遅滞なく法42条2項

8日を数え始めるのは、契約書面を受け取った日です。 概要書面ではありません(法48条1項)。同じ日に両方渡されることもありますが、別々なら起点は後のほうです。

そしてこの8日は、書面を発した時に効力が生じます(法48条3項)。到達ではありません。8日目に投函すれば、相手に届くのが9日目でも間に合う。この発信主義は、期限が迫ったときに効きます。

契約書面に書かれているべき7項目

法42条2項は、契約書面に記載すべき事項を七号まで列挙しています。会社ごとの書式は違っても、ここに挙がっている項目は、条文が「書け」と命じているものです。

記載すべき事項
役務の内容(主務省令で定める事項)と、購入する必要のある商品があればその商品名
役務の対価その他、支払わなければならない金銭の額
その支払いの時期と方法
役務の提供期間
クーリング・オフ(法48条1項)に関する事項
中途解約(法49条1項)に関する事項
そのほか主務省令で定める事項

(各号は要約しています。原文の見出し語は保ちました)

渡された書面を数分で確かめるなら、四号・五号・六号が先です。 提供期間が2月を超えているか(この章が働く要件)、8日のクーリング・オフがどう書かれているか、中途解約の条件がどうなっているか。探して見つからないなら、それ自体が問題です。

そのうえで二号。支払う金銭の額です。 ここに書かれていない費用が後から出てきたら、それは書面の話ではなく44条の話になります。

解約の計算と、上限が働かなくなる例外は、1本の記事に分けてあります。

結婚相談所の退会費用——途中でやめるときの違約金の上限を、条文から計算する

05活動開始 —— 違約金の上限が切り替わる線

8日を過ぎたあとも、中途解約はできます(法49条1項)。ただし上限額が、サービスが始まったかどうかで変わります。

事業者が請求できる額の上限条文
提供開始前3万円法49条2項2号
提供開始後提供済みの対価 +(2万円 または 契約残額の20% の低いほう)法49条2項1号

「提供開始」がいつかは、契約書面と実際の運用で決まります。プロフィールの登録が済んだ時点か、システムが使えるようになった時点か。この線をまたぐ前と後で、請求できる額の根拠条文そのものが変わります。

計算して分かることが1つあります。2万円と契約残額の20%を比べて低いほうなので、20%が2万円に届くのは残額10万円のとき。 つまり契約残額が10万円を超えると、この部分は一律2万円で頭打ちになります。 残り30万でも50万でも2万円です。

ただし、この上限そのものが働かない契約があります。 割賦販売により提供・販売されるものについては、法49条2項・4項・6項が適用されません(法50条2項)。

「割賦販売」は条文の言葉で、日常語の「分割払い」と同じではありません。 支払回数を分ける申込書に何と書いてあるかは、契約の前に見る値打ちがあります。

06休みたくなったとき —— 前月20日で締まる

仕事が立て込んだ、体調を崩した、少し疲れた。活動を止めたいが退会はしたくない、という段があります。ここは条文の外で、各社の規約が決めています。

規約を原文で確認できた2社を並べます。

ゼクシィ縁結びエージェントツヴァイ
休会中の費用1,100円(税込・プランにかかわらず)1,650円(税込・運営費)
申請期限前月20日まで前月1日〜20日(21日〜月末は翌月からの申請不可)
期間の上限規約の当該条から編集部は確認できず1回最大1か月・年間最大6か月
会員期間同上休止した月数分、延長される
休会できない場合交際中/ファーストコンタクト成立中/ファーストアプローチ中で返事待ち編集部は確認できず

(ゼクシィは会員規約 第7条の原文、ツヴァイは公式サイトの記載。いずれも2026年8月4日に編集部が確認)

2社とも「前月20日」でした。 21日に思い立っても、その翌月は休めない。月の後半に決断すると、1か月ぶんの月会費がそのまま乗ります。

もう1つ、ゼクシィの規約には見落としやすい条件があります。交際中は休会できません。 ファーストコンタクトが成立している場合も、アプローチ中で返事待ちの場合も同じです(第7条)。「相手がいるあいだは止められない」という設計になっています。

ここで注意を1つ。この2社の条件を「業界の相場」として読まないでください。 会員規約をウェブで全文公開している会社は、編集部が調べた7社のうち1社だけでした。比べられる相手が、そもそもほとんど存在しません。

07やめるとき —— 契約が終わる場所は2つある

終わり方は2つです。成婚して退会するか、途中でやめるか。 契約としては、前者は目的を達しての終了、後者は法49条1項の解除にあたります。

途中でやめる場合に、上限とは別に発生しうる費用があります。ゼクシィの規約から、条番号つきで3つ拾えました。

内容
第11条4項規約所定の業務の提供が完了している場合、入会金相当額の33,000円(税込)を請求
第12条月の途中で中途解約しても、当月分の月会費の日割り計算での精算はできない
第24条1項成立したファーストコンタクトを当日キャンセルすると5,000円(不課税)の違約金

(ゼクシィ縁結びエージェント会員規約。2026年8月4日、編集部が原文で確認)

日割りができないという1行は、やめる日を選べることを意味します。 月初に申し出ても月末に申し出ても、その月の月会費は同額です。急ぐ理由がなければ、月の後半に手続きするほうが、同じ金額で活動できる日数は長くなります。

成婚退会のほうは、契約が正常に終わる場所です。そのあと結婚生活で何が起きるかは、相談所との契約の外側になります。 各社が公表している「離婚率」という数字がどこまで何を言えているかは、別に調べました。

結婚相談所の離婚率——国の統計に「相談所経由」という区分はない

よくある質問

入会から成婚まで、どれくらいの期間がかかりますか

当サイトは平均期間の数値を持っていません。 各社が公表している成婚までの期間は、分母となる「成婚」の定義が会社ごとに違うため、横に並べられません(成婚率の記事)。契約の側から言えるのは、契約期間そのものは契約書面に書いてあるということだけです。

8日を過ぎたら、もうやめられませんか

やめられます。法49条1項が、役務の提供期間中はいつでも将来に向かって解除できると定めています。変わるのは「やめられるか」ではなく「いくら請求されるか」です(05節)。

休会中もお見合いはできますか

ゼクシィの規約は、交際中・ファーストコンタクト成立中・返事待ちの状態では休会そのものを認めていません(第7条)。休会と活動は両立しない設計です。ツヴァイの休会中の可否について、編集部は原典を確認していません。

休会すれば、契約期間は延びますか

ツヴァイは休止した月数分だけ会員期間が延長されると公表しています。これが業界共通かどうかは分かりません。 他社については確認できていません。

途中でやめたら、払った入会金は戻りますか

ゼクシィの場合、規約所定の業務の提供が完了していれば入会金相当額33,000円が請求されます(第11条4項)。戻るかどうかではなく、その分は相手方が請求できる側に立つ、という構造です。他社の扱いは規約が非公開のため確認できていません。

最後に

この記事でやったのは、よく見る流れ図の上に、契約側の目盛りを重ねることだけです。契約書面を受け取った日から8日、サービス開始で3万円が2万円に、休会は前月20日で締まる。どれも、サービスの説明としては書かれない目盛りでした。

入会するかどうかの答えは、これでは出ません。出るのは、面談の席で契約書面のどこを見るかです。 提供開始をいつと書いているか、休会の条件が書いてあるか、日割りの扱いがどうなっているか。その3つは、契約書を渡された数分のあいだに確かめられます。

条件そのものを先に絞りたいなら、順番が逆でよかったということになります。

結婚相談所の選び方——契約と料金の仕組みで絞る3つのチェック点

ここから下は広告のリンクです。 この記事に書いた条文は、リンク先の相談所にも、それ以外のどこにも同じように適用されます。

ただし06節・07節の実額は、ゼクシィとツヴァイの規約から取ったものです。リンク先の会社の条件ではありません。

押す前にもう1つ。この記事がリンクしている相談所には、店舗の無い地域があります。 公式サイトの店舗一覧に出ているのは16店で、全国ではありません。

どの県に店舗があるかの一覧と、報酬が発生する時点(申込みの瞬間ではなく、そのあと30日以内の本人確認や来店が条件になっていること)は、結婚相談所の選び方(契約条件で絞る)の広告の節に書いてあります。

編集部は、このカウンセリングを受けていません。

この記事が根拠にした原典

読者が開ける出典

内容原典確認の仕方
休会=前月20日まで/プランにかかわらず1,100円(税込)/交際中・ファーストコンタクト成立中・返事待ちは休会不可ゼクシィ縁結びエージェント 会員規約 第7条原文を取得して引用。2026年8月4日、編集部が規約ページから取得
中途解約=所定の業務の提供が完了していれば入会金相当額33,000円(税込)を請求第11条4項同上
月会費の日割り精算はできない第12条同上。原文を引用
ファーストコンタクトの当日キャンセルは5,000円(不課税)の違約金第24条1項同上
休会中は運営費1,650円(税込)のみ/前月1日〜20日に申請(21日〜月末は翌月分を受付不可)/1回最大1か月・年間最大6か月休止した月数分、会員期間が延長ツヴァイ 公式サイトの休会に関する記載2026年8月4日、編集部が取得
この章が働く要件(2月超・5万円超)特定商取引に関する法律 第41条1項1号/同施行令 第24条e-Gov法令APIの原文XML
概要書面・契約書面の交付義務(2枚あること)/契約書面の記載事項 一号〜七号同 第42条1項・2項e-Gov法令APIで第42条の原文を取得(2026年8月4日)。各号は要約。原文の見出し語を保っています
誇大広告等の禁止同 第43条同上
不実告知の禁止と対象8号(三号=金銭の額、六号=解除に関する事項)/故意の事実不告知/威迫困惑同 第44条1項・2項・3項同上。各号は要約。原文の見出し語を保っています
8日のクーリング・オフと、その起点が契約書面であること/発した時に効力同 第48条1項・3項同上
中途解約権/上限(開始前3万円・開始後は2万円か契約残額20%の低いほう)/割賦販売の適用除外同 第49条1項・2項1号2号/第50条2項同上(詳細は〈やめるとき〉の記事の出典一覧)
「結婚相談所 流れ」の検索結果8枠の運営者の内訳(相談所・連盟6/質問投稿サイト1/個人1)Google検索結果(2026年8月4日)編集部が各URLを開いて分類。この1回の取得での事実です。順位も内訳も、人と時期で変わります

取れなかったもの(埋めていません)

この記事は法令の条文と各社の公表資料に基づく一般的な整理であって、個別の事案についての法的助言ではありません。条文は特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号)および同施行令(昭和51年政令第295号)によります。各社の規約・料金は改定されることがあり、記載は2026年8月4日時点の取得内容です。実際の契約条件は、必ずご自身が受け取る契約書面でご確認ください。

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